茨城県産やさと御影を日本国内で加工した、コンパクトな和型墓石。新宿区寺院墓地

東京都一円にて、お墓づくりをはじめ、お墓の様々なご要望にご対応しております、一銀(かずぎん)石材の稲田圭二郎と申します。新宿区の寺院にて、茨城県産やさと御影を日本国内で加工した、コンパクトな和型墓石を建立させていただきました!

 

新宿区寺院 石塔(八郷御影)外柵(中国産御影石)

お寺様からお墓の建立をご希望のお客様をご紹介いただきました。こちらにご本家様のお墓があり、近くの空いている場所にご自分のお墓を建てたいとご希望でした。

墓地の広さは、幅が2尺5寸(約80cm)、奥行きが3尺(約90cm)とコンパクトな広さでした。新宿のお寺様の墓地ですとこのくらいの広さの墓地は多いです。お墓は和型をご希望で、伺っただいたいのご予算などをもとにまずは図面とお見積りを作成してご覧いただきました。その後、「石塔を日本産の石にしたらどのくらい費用が違うかな?」といったご質問から調整をして、最終的には石塔は茨城県産のやさと御影を使い、外柵は中国産の標準的な御影石を使うことになりました。

 

工事が始まっています。根切りをして水抜きの穴を設置しました。1尺5寸(約45cm)くらい掘り下げました。地下カロートを作成するため深めに掘っています。

 

砕石を入れて、しっかり地固めします。

 

地固めが終わったら鉄筋を組んで、コンクリートを打つ準備をします。

 

コンクリートを打って表面をならしたら、しばらく養生期間を置いてから据え付けに入ります。今回はしっかりと、ひと月ほど期間を取りました。

 

基礎の上にカロートを据えたところです。この部分は地下にあたるところです。

 

カロートの上の段を据えました。地下部分とこの上の部分で、広さはコンパクトでも十分な数のお骨壺を納めることができます。東京で一般的に使われる7寸のお骨壺であれば、4~5つくらいは上の棚板に乗せることができます。もし棚板がいっぱいになったら下の段にも置くことができます。

 

角の部分は補強のためにL字金具を取り付けています。地震などの揺れで石と石が開いたりずれたりすることを防ぎます。奥の石に開けている穴は、ステンレスの塔婆立を取り付ける場所です。その間には、建てた塔婆が後ろへずれて落ちないよう固定するために溝を付けました。さらに真ん中に少しくぼみをつけて、その溝に水が溜まらないようにしています。水が溜まってしまうと、塔婆が傷んでしまうためです。

 

ステンレス製の塔婆を設置して、お墓の芝台を据え付けました。この上にお墓本体を設置して、納骨室の蓋石等を設置したらお墓の完成です。

 

完成です! コンパクトですが広い納骨室を備えた和型墓石です。細かな加工はお任せいただいたので、棹石の頭は和型墓石の伝統的な香箱加工を、上台は亀腹加工をしています。

 

石塔部分は、茨城県産のやさと御影を使用しました。やさと御影は、石目は真壁小目に比べると少し大きめの中目で、優しい色合いが特徴です。品質も安定しているので、私自身もとても好きな石です。今回は、茨城県で採れた石を日本国内で加工しています。

 

正面はご家名を彫刻しています。今回は「サライ仕上げ」という方法で仕上げています。「サライ仕上げ」は、彫刻をしたあと専用の道具を使って文字の字底を整えます。凹凸がなくなって文字が一層引き立てられ、白系の石でも見やすくなるのが特徴です。

 

花立はご希望で落とし込み式のものをご用意しました。花筒を取り外すことができるので、お水の交換やお掃除がしやすいタイプです。香炉は経机型で、お墓の高級感ある雰囲気にあわせました。中にはステンレスの香皿があり、天面はお供物を置くことができます。

 

お引き渡しの際は、お客様が思っていた以上の仕上がりだったようで、「こんなに立派なものができると思わなかった」ととても喜んでいただけました。このたびは、お墓の建立を当社にお任せいただきましてありがとうございました。日本の石を日本の職人が加工したとても立派なお墓が完成し、気に入っていただけて何より嬉しく思っております。お墓のことで何かご不明な点等ございましたら、いつでもご連絡ください。

今回は、茨城県産やさと御影を日本国内で加工したお墓をご紹介いたしました。実は、費用が抑えられることから、「日本産の石でも加工は外国で行っている」というお墓は多いのですが、当社では、「日本国内で採れた石を国内で加工する」お墓作りをご提案しています。日本には素晴らしい石がたくさんあり、素晴らしい技術を持った職人さんもたくさんいます。石の種類によっては費用を抑えられるものもありますし、日頃から「日本の石を使ってほしい…!」と思っている私も、お客様のご負担ができる限り少なくなるように色々工夫をして頑張っています。私自身も石工の一人として加工を行っていますので、「職人さんたちに頑張ってほしい」という応援の気持ちもあります。「日本の石を日本で加工したお墓」の素晴らしさを多くの方に知っていただき、仕上がりに喜んでいただけるよう、できる限りお手伝いさせていただきます!まずはお気軽にご相談ください。